ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第107章 初めての…
ドクンッ…
五条先生の言葉に心臓が大きく鳴った。
わたし、
これから、
ついに、本当に、
五条先生と、するんだ…。
望んでいたことなのに、いざその時が来てみると、心の準備なんて何もないみたいになるのはいつもそう。
「ちょっと腰上げてごらん。」
言われて少し腰を浮かすと、五条先生がクッションをわたしの腰の下に入れた。
「体勢しんどくないか?」
「コクッ」
「ん。」
頷くと、五条先生はいつもと同じ短い返事をして、
ちゅっ…
おでこにひとつキスをしてから、一度、わたしを抱きしめる。
そして、
「ひな、もう1回約束。無理や我慢は絶対にしないこと。守ってくれるな?」
そう耳元で言い、
「はい…」
声に出して返事をすると、
「ん。」
ぽんぽん…
ちゅっ…
頭を撫で、耳元にキスをしてから、五条先生は上体を起こして私の脚を開いた。