ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第111章 ポリクリ
藤堂「うん、いいよ。」
恥ずかしさから長く感じられた聴診が終わると、
藤堂「お腹は痛くなってない?」
「大丈夫です。」
藤堂「氷を食べるとお腹が冷えちゃうからね。お腹温かくするようにね。」
そう言いながら、わたしの顔をじっと見て、下瞼の裏を見て、爪の色までチェックして、
藤堂「確かにこの前より良くないかな…。そしたら、数値を確認したいから採血もするね。祥子ちゃん、お願い。」
祥子「はい。ひなちゃん、ベッドに背中つけてね。ベッド少し倒すわね。」
と、座っていた背中をベッドに預け、背もたれを倒してもらい。
祥子「ひなちゃん、いくよ〜?チクッとするね〜…」
チクッ…
採血の針が刺さると、
……あ、あれ…?
「ハァ、ハァ…」
藤堂「ひなちゃん気持ち悪い?」
「…す、すこし……ハァ、ハァ…」
頭の先からスーッと血の気が引いていく感覚に…。