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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第123章 研修医



次に耳鼻咽喉科、整形外科とローテーションして、今度は麻酔科。

黒柱がいないはずなのに、いちばん黒柱と過ごした2ヶ月間。

なぜなら、麻酔が必要な処置やオペは、2回に1回かそれ以上が黒柱の執刀だったから。

けれど、直接指導を受けたのは麻酔科の先生なので、気を揉むことなく。

むしろ、ここまでで最も多くの学びと経験を得られた診療科だった。



あっ、ちなみに指導医の先生は、実はわたしが心カテしたときに麻酔してくれた先生だった。

これは初めて聞いたことだけど、黒柱が主治医かつ創設者のひ孫という、Very Important PersonならぬMost Important Personな患者がいると、当時病院中に知れ渡っていたらしい。

だけど、カルテは閲覧制限がかかっていたらしく、わたしの名前やどんな姿をした子なのか…多くの職員にとって謎に包まれていたそう。

だから、麻酔を担当することになったあの時は、緊張して仕方なかったって。

しかも、ただでさえ緊張するのにわたしが泣きわめくものだから、後で咎められないかとヒヤヒヤしていたらしい。笑




「その節は大変申し訳ございませんでした…っ。」




と謝ったら、




「いやいや。元気で医者になったなんて、また会えてうれしいよ。頑張ってね。」




と言ってもらえた。


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