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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第36章 定期健診



「5月からって…、藤堂先生いつも結果は問題ないって…」



「数値が悪いと言っても、今すぐ身体に異変が起こったり、治療しなきゃいけないレベルではなかったし、ひなちゃんも特に問題なく元気に過ごしてるようだから伝えてなかったんだ。」



「じゃあ、今日も結果は悪いけど問題ないってことですか…?」



「いいや。残念ながら今日は問題あるよ。それも2つ。まず1つは貧血の数値。先月までは様子見してたけど、今日の結果で一気に悪くなってきてるからお薬を出すね。なるべく安静にして、自覚症状がないからって身体に負担をかけないように過ごすこと。これについてはわかったかな?」



「はい…」



「そしたら次ね。もう1つは、ひなちゃんに初めてお話しすることなんだけど、ひなちゃんには不整脈というのがあるよ。」



「ふせいみゃく?」



「うん。心臓って常に一定のリズムで動いて脈打ってるでしょ?だけど、ひなちゃんは時々脈が乱れてしまうんだ。」




心臓の脈が乱れる…




「とはいえ、気にしなくていい場合も結構あってね。実際に、ひなちゃんはうちに運ばれて来た頃から不整脈があって、先生たちはもちろん気をつけて観察してたけどそれほど問題視はしてなかったよ。ただ、今日の検査結果を見ると、脈の乱れ方が以前より気になる。だから、これからはひなちゃん自身にも少し気をつけておいて欲しい。これまで、胸が突然苦しくなったり、心臓が変だなって思うことはなかったかな?」


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