ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第68章 お父さんとお母さん
さすがは空港。
外国人もたくさんいて、ここだけで海外に来た気分。
時々すれ違うCAやパイロットにも、思わず目を奪われる。
「空港って楽しいですね。ここにいるだけで旅行来たみたいでわくわくします!」
「そうか?修学旅行の時またここ来るぞ。」
「あ、そっか!やったー!」
ってさらにテンションアップ。
そして、しばらく歩いて五条先生が連れてきてくれたのは展望デッキ。
「わぁ〜!」
目の前に広がる滑走路に飛行機。
思わず柵の方へ駆け出すと、
「ひな!!」
って五条先生に腕を掴まれた。
「こら。油断も隙もありゃしないな。」
「ご、ごめんなさい。つい…」
と謝ると、
「あっち行くぞ。」
って、ベンチの方に連れて行かれた。
「あ!五条先生、あの飛行機今から飛びますよ!……おぉ〜!!」
次から次へと離着陸する飛行機にわたしは興奮しっぱなし。
だけど5分も経たずに、
「ひな、もう中戻ろう。暑いだろ。」
って。
外は35度を超える雲ひとつない猛暑日。
確かにすっごく暑いけど…
「大丈夫です!もうちょっとみたい!」
「ダメだ。これ以上いたら熱中症になる。ほら、行くぞ。」
と、展望デッキは強制終了。