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病院の風景

第7章 4階へ

11時頃、看護師2人が現れ、

「石川さん!それではベッドを移動しますのでよろしくお願いします。そのまま寝ていただいていて結構ですから!」

というと、慣れた手つきで周りの荷物をまとめて、ベッドを移動させだした。廊下を移動し、エレベーターに乗り上へ上がるとその階の奥の方へどんどん進んていく。そして、一番奥から2番目の部屋に入った。その部屋はガラガラで、石川のベッド以外何もなかった。4人部屋をとりあえず一人で使う格好だ。

看護師は、笑顔で、

「石川さん!1人になってしまって寂しいかもしれませんが、我慢して下さいね!」

と言った。石川は、

「1人の方が気楽で良いです!」

と本音を言うと、看護師も、

「そうですよね!でも、また他の患者さんが入ることもありますので、その時は申し訳ありませんがよろしくお願いします。」

と言い、石川も「はい!」と答えた。

その後、テレビが乗っている床頭台(荷物を入れる小さなタンス)をもう1人の看護師が運んできて、設置し3人の看護師は頭を下げて、カーテンを閉めるとそれぞれ話しながら部屋を出て行った。

石川は、昼食の前にトイレに行っておこうと思い、部屋を出た。一番奥の部屋には誰もいないらしい。

ということは、石川の部屋はこの棟の患者が入院している部屋の中では一番奥だ。

4階は、看護師の数も患者も少ない。3階の時と違って、廊下に出ても人影が見えない。話し声もしない。

確かに寂しいかもしれない。と石川は思った。



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