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変態ですけど、何か?

第9章 診療過誤 ~秋野玲子とのこと~

途中で、まだ営業しているホームセンターに寄ってもらい、大型の懐中電灯を買った。

そこから30分程走ると、現場近くの駐車場だった。

「ここの遊歩道をしばらく行くと、双眼鏡があるんです。
その先の崖から、飛び降りたらしいですよ」

「ありがとう。助かったよ。
必ず戻って来るから、ここで待っててくれるかな?」

「いいですよ。ただし1時間以内でお願いします。それで戻らなければ、警察に行きますから」

「わかった。ありがとう」

タクシーを降りて、懐中電灯の明かりを頼りに、真っ暗な遊歩道を歩く。

程なく、双眼鏡が見えた。

「気を付けろよ」

パパが足元を照らしながら、あたしに注意する。

懐中電灯で断崖を照らす。

暗くてはっきりは見えないけど、ここから落ちたらまず助からないという事だけはわかる。

あたしは、用意してきた花束を投げた。

花束は、闇の中に吸い込まれていった。

あたしは手を合わせる。

玲子、

こんなところに一人で立つなんて

怖かったよね。

寂しかったよね!

辛かったよね!

玲子

玲子

玲子

ゆっくり、休んでね。

あたしは涙が止まらない。

玲子

玲子

愛してたよ

こらえきれずに、あたしは、慟哭していた。

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