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一時を悠久の時へ

第2章 この子誰の子

頬を舐められ擦り寄る毛が擽ったいのか

もぞもぞと動き出した幼子

胸元の阿形が暖かかったのか

ギュッと抱きしめてふにゅっと口元が緩み

パチッと音がするように目を開けて

幼「にゃーちゃ?」

胸元に居た阿形の頬に自分の頬を擦り付ける

後ろから吽形が耳朶をペロリと舐めたから

キャッキャッと笑い

幼「こっちもにゃーちゃ」

頭を撫でられた吽形がスルリと前に回って

頬をまたペロリとひと舐めしたら

幼子は小さな両手に

阿形と吽形をギュッと抱きしめる

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