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悪魔から愛されて

第19章 新しい世界


私は龍崎さんの車で帰る途中だった。



「あの…私の荷物は、どうなるのでしょうか?」
「家に着いたら確認しろ…」



…何を言ってるの…?


龍崎さんが家のドアを開けた…


「…えっ…」


何か違う…昨日までの部屋と…なんだろう…
部屋の奥に進むと、その意味が分かった。


私の服や荷物が、綺麗に置いてある…。


ずっとそこにあったように…


そして、一番確認したかった、私のジュエリーボックスがそこにあった。
この中には、健斗から貰った婚約指輪が入っていたはず…

箱を開けてみると…


“箱が無い…”


やはり…健斗の彼女がつけていた指輪は…ここにあった指輪だ…



私の様子を見ていた龍崎さんは、そっと後ろから私を抱きしめた。

「…恵美…俺は…お前を苦しめてしまったな…すまない…」


抱きしめられた腕が震えていた…

泣いているの…?



「圭吾…私こそ…あなたを苦しめてしまって…ごめんなさい…」
「…恵美…」
「私は…圭吾に会えて…幸せだよ…」



振り返った私の額に、圭吾は口づけた。



こんなにも…温かい

こんなにも…大切にしてくれる

こんなにも…愛してくれる




「…圭吾…私は、この運命に感謝しています。」



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