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龍と鳳

第6章 前略、地球より

そんな感じで、すぐに大人になるのは難しそうですが、僕はあきらめません。
一生懸命に頑張っています。

口を吸ったら駄目だと言われたので、最近は別のところを吸っています。
耳とか、胸にあるポッチとかです。
一緒にくっついて寝ていると、ちょうど顔の前にポッチがあるので吸いやすいのです。

それに、智の耳の辺りは、とーっても良い匂いがします。
甘いみたいな、ミルクみたいな、ベガ様を思い出す匂いです。

そう言えばこの間、寝てる智の耳たぶを吸いながらポッチを指で触っていたら、智が変な声を出しました。

思い返すと、ベガ様とアルタイル様が二人きりで眠っている時に聞こえてくる声と似ています。

お二人の声を聞いても僕は何とも思わなかったのですが、智の声を聞いていると、なんだか妙な気分になります。

胸がドキドキして、もっと鳴かせてみたくなるのです。

僕おかしいですか?



ああ、長くなってしまったので、この辺りで終わりにします。

大好きなベガ様、アルタイル様、どうぞお元気でお過ごしください。
来年の七夕には会えるかなぁ。
僕、それまでに頑張って大人になりますね。

もしお会い出来なくても、僕はきっといつか立派な成鳥になって、智と一緒にベガに帰ります。

あ、お山の神様から名前をもらいました。
僕は今、櫻井翔と名乗っています。
智に翔と呼ばれるのが、僕は大好きです。

それでは。





草々
 








FIN.

山の日企画はここまで(^-^)

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