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🏠️家庭内恋愛💕

第6章 セーフルーム


「睦実――――彼女…怒ってるんじゃない?」




「怒ってるかもね――――…。
でも、夏実が泣いている方が…俺にとっては一大事だから…」


そう言うと、睦実は火を消してベッドに座る夏実を抱き締めた。


「睦実――――…」

「…――――夏実」



睦実の与える…口づけは――――…夏実を求め支え…守る…

そんな誓いに似た…優しいものだった。



それに答えるように返す、夏実の唇は―――…


本来なら、強く正しく――――まっすぐに…生きてみせると…凛としているが…

その強さの中に――――絶対的な弱さがある…


それを他人には見せない夏実の硬い意識が先頭に立つが――――…


この、部屋では必要がない。


今だけは――――弱くて、泣き虫で…1人では立っていられない…傷だらけの夏実の唇が睦実を求める。




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