
みせてあげるね。
第5章 マッサージ 店内編
「体が緊張していますね。ほぐしていきましょう」
足から手が離れホッとしたのもつかの間。
大野さんは脇の下から胸にかけて撫で始めた。
「ここには大きなリンパが流れていますからよくほぐしましょう」
すりすり、と胸の形に指がはう。
「あっ、あのッ・・・!」
上半身を起こし、片手で胸を押える。
「大丈夫。僕に身を任せて」
大野さんは私の肩を押さえると今度は仰向けに寝かせた。
「緊張する時は、こうしてリンパを流してあげると落ち着くから」
鎖骨を撫でるようにリンパを流されると確かに気持ちがいい。
鎖骨を撫でていた手が再び胸を外側から包み込む。
