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仔犬のすてっぷ

第31章 激突する、LOVE IT


で、でえ〜〜いっぷ、きっすうぅ〜〜???
言うに事欠いて、何言ってんですかあ?!


『……お前さんがそこの坊主と出来てんのは知っている。嬢ちゃんは男が好きなんじゃないのか?』

ち、違いますう!
蒼空とだって…成り行きというか、行きずりというか、気の迷いというか、勢いに飲まれたというか・・・

『(汗)ず、随分な言われようだな。あの坊主が気の毒になってくる』

 ……いや、まあ……蒼空のことは…その……
す、好きなんだけど・・・
だからといって、別に男専門って訳じゃあないんですよっ!


『……そうなのか…そいつは、残念だ。
だが、これはこの後MAXで来るアイツに打ち勝つための最終手段だ。
蒼空の坊主の力が安定しない以上、アイツのスピードについていき、戦えるのは俺しかいない』

……確かに…あなたがついさっきまで霧夜の攻撃を凌いでいたのは確かだけど……

『種明かしをすると、
俺のLOVEITの力は “時間、時空跳躍” だ。
ただ、目に見える範囲での短時間の流れをコントロールする事で相手を攻撃したり防御したりしているだけで、嬢ちゃんみたいな未来予測じゃないんだ』

……僕のは……未来、予測……なんだ?

『さっき博士から説明を受けていただろ?ラビットの
 “共振” 
は、粘膜同士の接触があれば発現出来る。
嬢ちゃんと俺が一時的にでも共振できれば……』


……僕の未来予測と、トーマスの時間調整……

たしかに、それなら霧夜に対抗出来そうだ……

・・・けど。





ディープ・キス・・・ですかあ?


『そんなに深く考えるなよ(汗)』


……だいたい、僕と蒼空は共振してないのに…なんでアナタがこうして話が出来てるんです?


『なんだ?気がついていないのか?お前さんと坊主はとっくに共振してるぜ?さっき頭の中で奴さんと話してたんだろ?共振してなかったら、それすら出来ないんだぞ?』

……あ…。
そーいえばそうだった(汗)

なんか、自分の力なのに、よくわかってないんだよなぁ〜…。


『時間は無い。蒼空の坊主には念で断りを入れておいてくれ。』





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