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刑事とJK

第53章 さよなら



「ゆうひ!!」




『…!!??』




驚いて振り返った




そこには、息を切らした斉藤がいた





『あ…れ…?』





「ゆうひ…!!」




斉藤は走ってきて、ゆうひを抱きしめた





『え、え…?
斉藤…もう行かなきゃダメなんじゃ…』




「帰ってきた」




『え???』






斉藤は一旦ゆうひを離して、携帯を取り出した




「聞いて」




『?』




ゆうひは携帯を耳に当てた





《伝言を、一件、預かっております。


――あ、斉藤君
どうして電話出ないんだい?
実は、こんなギリギリになって悪いんだけど…
向こうの刑事科室長の席、他の人で埋まったらしいんだよ

だから、君の異動はなくなっちゃったよ

ほんと突然で悪いねー

じゃあまた、中島でした――》



音声は切れた




『え…』




「だから、ずっとここにいれる」




『…嘘…』





「嘘じゃねぇよ」





『…さいとおおぉ』




ゆうひは斉藤に抱き着いた





「何泣いてんだよ
もっと喜べっつーの」




ゆうひの頭を撫でてやった














これからも…




ずっと一緒だ







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