テキストサイズ

刑事とJK

第54章 新米刑事~シゲ vs コン~



――――――――――――



「よ」



斉藤が刑事科室に入ると、一気に皆の視線が集まった




「さ…斉藤!?」


「あれ、お前異動は…?」






「ああ、なくなった」



斉藤はつかつかと、自分の仕事部屋へ向かった



「ええ!!?」

「なくなった!!??」





ガチャッと扉を開けると、シゲが斉藤の席に座っていた



足を机の上に乗っけて、のんびり新聞を読んでいた




「あれ、先輩!!??」




斉藤はシゲが座っているイスを蹴倒した




「いったい!!
何すんですか先輩~!!」




「やかましい!!
オレがいねぇからって態度でかすぎなんだよ!!」



「ところで先輩、もう新幹線乗ってるころじゃ…」



シゲは倒れた体を起こした



「その話は無くなった
だから、またこの部屋はオレのもんだ」



「先輩…僕めちゃくちゃ嬉しいですー!!!」



腕を広げて、斉藤に飛びつこうとしたら
先に斉藤のグーがシゲの腹に入った



「ゲフッ…先輩…ひどい…」




「男同士でベタベタと気色わりぃんだよ」



斉藤は手をパンパンと払った



その横でシゲは倒れ込む




「昨日は…ハグしてくれたのに…」



「そうだったか?
忘れちまったな、ははは」




斉藤はこかしたイスを起こして、そこに座った




「っつぅことで、この辺の荷物早く持ってけ」



シゲは手をついて起き上がった


「こ、この血も涙もない扱い…これでこそ先輩…」




「黙れ、さっさと動け」






ストーリーメニュー

TOPTOPへ