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刑事とJK

第55章 結婚式



―――――――――――




「…高」



斉藤は宝石店に来ていた


ショーケースの中には、綺麗なアクセサリーが並んでいる




ネックレス、ピアス、指輪…




特に、斉藤が眺めていたものは指輪だった



しかしどれもこれも結構な値段ときたもんだ




「何かお探しですか?」



黒いスーツを着た男の店員が話しかけてきた



「え、いや、ははは…」



「結婚指輪でも?」



ぐさ



「ただ寄っただけっす…」



斉藤は、しかし指輪に目を落とす




「よければ、ご相談に乗りますが…」




「…」



斉藤は、丸型のダイヤモンドがついた、小さい指輪を指差した



「…もうちょい、安くなんねぇっすか?」





「…お客様…
ケチケチしてたら、女性に嫌がられますよ?」



ぐさぐさ





「…サイズ、わからないんで、また…」




そう言って、斉藤は店から出た







…金貯めよう…







密かに、そう決意した






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