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【リレー小説】ルイーダの酒場

第10章 二人組YouTuber

「なぁ、悪いけど、そのはぐれメタル、俺達に譲ってくんない?」

ちゃらそうなYouTuberが、目つきを変えてこちらを見つめる。

「なんすか? 」

ムトは微笑むはぐれメタルをアゴで示し、「悪いけど、そのはぐれメタル、俺達に譲ってよ」と鋼の剣をチラつかせながら言った。

すると小型カメラを構えている中年男性が、「おっ、ハプニングか。どうするヒロ、カメラ止める?」

「いいよ、まんまで」

ヒロと呼ばれた若い男は、ムトに近寄った。

「悪いけど、撮影の邪魔しないでくれる。これ、今から手なずけんだから」

そう言ってる間に、

ザザザザ……

逃げられた。

「アーーッアーーッ、せっかくのはぐれメタルがあぁぁ」

なぜか、ムトとヒロが声を合わせて叫んだ。

「どうしてくれる! せっかくのネタを」

「知るか! あれは俺の経験値だ」


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