サクッとホラー
第4章 私にできること
「一体、あなたは何ができるの!?」
座って焚き火の番をしていたら、スーツを着た長い髪の女性にキレられた。
「……」
私は彼女と目を合わすことができなかった。
なぜなら彼女はずっと私を睨み付けて、ため息を吐くからだ。
きっと私の存在が鬱陶しいんだろう。
私たちは今、よくわからない場所にいる。
目の前には海があり、背後には森がある。
目を覚ましたらここにいた。
私とスーツを着た長い髪の女性と、メガネをかけた男性と三人で。
私含め三人とも何が起きたのか全然わからなくて、最初は呆然としていた。なぜこんな場所にいるのか、誰かに拉致されたのか、ここは日本なのか、無人島なのか有人島なのか、何もわからない。わからないけど、とりあえずできることをしようと、メガネをかけた男性が言った。メガネをかけた男性は木を集めて手持ちのライターで火をつけてくれた。そして水を探しに森へ入っていった。
女性は何か食べるものがないか探してくると言った。そして見たことのない果物らしきものを取ってきて、私に「味見してみてよ」と言った。私はお腹が弱いため首を橫に振った。女性はチッと舌打ちすると、次は「魚取ってきて」と言った。でも私が泳げないと言うと、ため息を吐かれた。「じゃあ他に人がいるか探してきてくれる?」「すみません、方向音痴なので一人では……」そう答えると、「じゃあ、あなたは一体何ができるの!?」とキレられた。
私は何ができるんだろう。
自分で自分に問う。
わからない──わからないけど、何かすごいことができたような気がする。
それをずっと考えていた。
水を汲んで飲めるようにしてくれたメガネの男性を見ながら、果物の味見をして顔をしかめる女性を見ながら、揺れる炎を見つめながら、ずっと考えていた。
そして思い出した──自分にできることを。
夜、私は眠る二人を殺害した。
そうだった。
私の役目は罪を犯した者を監視し、殺害することだった。
ここは私が彼らを狩る場所、
死神の島──。
「さあ、次の獲物は誰かな?」
座って焚き火の番をしていたら、スーツを着た長い髪の女性にキレられた。
「……」
私は彼女と目を合わすことができなかった。
なぜなら彼女はずっと私を睨み付けて、ため息を吐くからだ。
きっと私の存在が鬱陶しいんだろう。
私たちは今、よくわからない場所にいる。
目の前には海があり、背後には森がある。
目を覚ましたらここにいた。
私とスーツを着た長い髪の女性と、メガネをかけた男性と三人で。
私含め三人とも何が起きたのか全然わからなくて、最初は呆然としていた。なぜこんな場所にいるのか、誰かに拉致されたのか、ここは日本なのか、無人島なのか有人島なのか、何もわからない。わからないけど、とりあえずできることをしようと、メガネをかけた男性が言った。メガネをかけた男性は木を集めて手持ちのライターで火をつけてくれた。そして水を探しに森へ入っていった。
女性は何か食べるものがないか探してくると言った。そして見たことのない果物らしきものを取ってきて、私に「味見してみてよ」と言った。私はお腹が弱いため首を橫に振った。女性はチッと舌打ちすると、次は「魚取ってきて」と言った。でも私が泳げないと言うと、ため息を吐かれた。「じゃあ他に人がいるか探してきてくれる?」「すみません、方向音痴なので一人では……」そう答えると、「じゃあ、あなたは一体何ができるの!?」とキレられた。
私は何ができるんだろう。
自分で自分に問う。
わからない──わからないけど、何かすごいことができたような気がする。
それをずっと考えていた。
水を汲んで飲めるようにしてくれたメガネの男性を見ながら、果物の味見をして顔をしかめる女性を見ながら、揺れる炎を見つめながら、ずっと考えていた。
そして思い出した──自分にできることを。
夜、私は眠る二人を殺害した。
そうだった。
私の役目は罪を犯した者を監視し、殺害することだった。
ここは私が彼らを狩る場所、
死神の島──。
「さあ、次の獲物は誰かな?」