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私は失恋エディター

第5章 巡り合わせ

2ヶ月後…
実際の発売日より少し早めに西条先生はサイン入りの
「永遠の冬」を私にくれた。
「永遠の冬」は「一瞬の夏」と対比を為す物語。
夏を読んでから冬の話を読む。
ストーリー自体はよく似ているが夏と冬で受けるイメージがガラッと変わる。
そこが西条先生のすごいところである。
鮮やかな色調で季節を彩るような文章。
なんでもないかのその景色が色鮮やかになっていく。
私はその物語を読み進めて行く。
私のエピソードを使ってくれたせいか、主人公の葉月が他人とは思えない。
しかし、それ以上に気になった登場人物がいた。
あのエピソードのところで葉月と出会った男の子、睦月だ。
なんだかアイツに酷似しているのだ。
明るく純粋ながら正直過ぎて気の利かないアイツに。

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