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アシスタントで来ただけなのに…!

第2章 共同生活と住み着く男の霊

少し嫌な予感がした。
この感じは胸のカップ数を聞いてきた時と似ている。
そう思い、身構えた。

しかし先生は顔を少し傾けてぽつりぽつりと呟いた。

「…藍色…花柄…」

「えっと、スカートのことですか?」

驚いたことに、今着ているスカートを吟味しているようだ。
身構えていた私はなんだっと安心して、よく見えるよう藍色のスカートを広げて見せた。
花柄のフレアスカートが目一杯広がり、膝下まで花が咲いた。

「それにしても、部屋は少し薄暗いのによく藍色だと気づきましたね」

黒に見えるのでは無いかと広げたスカートを見下ろすと、先生がスカートの裾に手を伸ばした。

「っひゃ!?」

ひらっと裾を捲り、着ていた下着が露わになった。
嫌な予感は的中してしまった。
訳が分からず固まっていると、先生は下着をまじまじと見ては軽く頷いた。

「桃色か、可愛らしさがある」

裾を下ろすと、デスクの上のメモ帳とペンを取り出してメモを記入した。

その光景は初めて会った時に何度も見た。
またやっている、そう思いながらもスカートを捲られた恥ずかしさで私は爆発しそうになっていた。

「っもう!なんでいきなりスカート捲るんですかっ!あと色なんてメモしないでくださいっ!」

捲られた裾を握り、先生を軽く睨みつけた。
女性のスカートをいきなり捲るだなんて。私がモデルとは言えいきなりすぎてふつふつとした感情が込み上げる。

言いたいことが山ほど溢れてきそうになったのを抑えるように一息ついて蓋をした。

睨みつけられても微秒だにせず、ただメモを取る先生に少し呆れた。

「…っルイ先生は変態なんですか…」

「いや、そういうのではないと思うが」

充分素質はありますよっと心の中で呟いた。
思い返せば、今更変態だのなんだの言ったって仕方がないような気もする。

二日前に私は先生に隅々まで身体を触られたのだから。
それも今いるこの場所で。

そう思うと恥ずかしさが爆発寸前まで来てしまう。

首を横に振り、忘れろ忘れろと頭で唱えてはメモを読み返す先生に要件を問う。

「…それで先生、お仕事のお話はなんでしょうか?」

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