
ほしとたいようの診察室
第5章 プリンを作ろう
大海先生が、深いため息をひとつついてから……
血液検査の結果に触れた。
「のんちゃんの血液検査の結果、すっごく悪かった。特にホルモンの値がとんでもないことになってたよ」
目を逸らすわたしの視線を捕えながら、大海先生はゆっくりと問い詰める体勢に入った。
「で、のんちゃん。先月僕が処方した薬、ちゃんと飲んでたかな? 婦人科のホルモン剤」
「……」
「飲んでたら、この数値でぶっ倒れるのは有り得ないんだなぁ」
「……」
「さあ、どうしてた?」
「……」
「吹田先生よりは怒んないから言ってみ」
と言葉を重ね、にっこり笑う大海先生。
その笑顔が、とてつもなく恐ろしい。
このままだんまりを決め込むわけにもいかなくて……、
