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ほしとたいようの診察室

第9章 ひとときの外出

間もなくして、吹田先生が病室に来る。


「失礼するよ〜、のんちゃん。おはよーう」


いつもと変わらない間延びした声を響かせながら、吹田先生はわたしのベッドに近づいた。


「あら。どこのお嬢さんかと思った」


冗談っぽく言いながら、笑みをこぼす。
わたしは気合いを入れた自分の格好が少し恥ずかしくなって、俯いた。

叶恵さんは吹田先生にさっき測った数値を細々と報告する。吹田先生は、大きく頷いた。



「うん。外出は許可できるよ。夕方18時までに戻ってきてね」



「はい」




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