
シャイニーストッキング
第6章 絡まるストッキング5 和哉と健太
14 いい大人
そこで俺は思い切って訊いてみたのだ。
この電話で、気分悪くなってないのか…
怒ってはいないのか…
気にならないのか…
……と。
「えー、何でぇ…」
すると拍子抜けするぐらいに明るく訊いてきたのだ。
「だって…」
「ああ、ま、そういうことか…」
美冴さんは独り言のように呟きながら、俺の顔を見てくる。
「だってぇ、わたしと健太さんはまだ始まったばかりじゃない…」
…いい大人同士なんだから、お互いにこれまで色々とあるわけだし、あるはずだし、そしてまだわたし達は始まって三日目なのよ…
健太さんだって今まで色々と、あるんでしょう…
そう訊いてきたのである。
「う、うん…」
「大丈夫、わたしは健太さんがちゃんと色々と整理して片付けしてくれると信じているから…さ」
それには時間が掛かるじゃない…
「だから平気よ…
それに…わたしは…
もう、いい歳した大人だからさ…」
「あ………」
俺は、そんな美冴さんの言葉に、感動、感激してしまっていた。
ここがお店ではなく、二人であったならば、思わず抱き締めてしまうところである。
「でも、綺麗に片付けしてね…」
少し悪戯っぽく、そう云ってきたのだ。
「あ、は、はい…すいません…」
俺はつい、謝ってしまう。
その想いは本音であったのだ。
そして、本当にありがたかった…
綺麗に片付けしてね…
その言葉が心に刺さってくる。
綺麗に…か…
やっぱり旅行には行かない方がよいのではないか…
だが、美和の顔が浮かんでくる。
決して美和が嫌いになった訳ではないのだ。
美冴さんと知り合ってしまい、そして美冴さんの魅力に魅了されてしまっただけなのだ…
美和よりか、美冴さんの方が魅力が溢れているだけなのだ。
この想いはもう変わらない…
仮に、美冴さんを諦めて美和と付き合う事にしたならば、ずっと心に美冴さんの存在が付いて回るはずなのだ、だが、ここで美和と別れても、最初は罪悪感で胸が痛むだろうが、すぐに美冴さんの魅力に魅了され、美和のことは忘れてしまうことであろう。
これは致し方ない現実なのだ。
そして、美冴さんとはこれからほぼ毎日、仕事でも会う、顔を合わせるのである。
そうなると自ずと答えは出てしまうのである…
そこで俺は思い切って訊いてみたのだ。
この電話で、気分悪くなってないのか…
怒ってはいないのか…
気にならないのか…
……と。
「えー、何でぇ…」
すると拍子抜けするぐらいに明るく訊いてきたのだ。
「だって…」
「ああ、ま、そういうことか…」
美冴さんは独り言のように呟きながら、俺の顔を見てくる。
「だってぇ、わたしと健太さんはまだ始まったばかりじゃない…」
…いい大人同士なんだから、お互いにこれまで色々とあるわけだし、あるはずだし、そしてまだわたし達は始まって三日目なのよ…
健太さんだって今まで色々と、あるんでしょう…
そう訊いてきたのである。
「う、うん…」
「大丈夫、わたしは健太さんがちゃんと色々と整理して片付けしてくれると信じているから…さ」
それには時間が掛かるじゃない…
「だから平気よ…
それに…わたしは…
もう、いい歳した大人だからさ…」
「あ………」
俺は、そんな美冴さんの言葉に、感動、感激してしまっていた。
ここがお店ではなく、二人であったならば、思わず抱き締めてしまうところである。
「でも、綺麗に片付けしてね…」
少し悪戯っぽく、そう云ってきたのだ。
「あ、は、はい…すいません…」
俺はつい、謝ってしまう。
その想いは本音であったのだ。
そして、本当にありがたかった…
綺麗に片付けしてね…
その言葉が心に刺さってくる。
綺麗に…か…
やっぱり旅行には行かない方がよいのではないか…
だが、美和の顔が浮かんでくる。
決して美和が嫌いになった訳ではないのだ。
美冴さんと知り合ってしまい、そして美冴さんの魅力に魅了されてしまっただけなのだ…
美和よりか、美冴さんの方が魅力が溢れているだけなのだ。
この想いはもう変わらない…
仮に、美冴さんを諦めて美和と付き合う事にしたならば、ずっと心に美冴さんの存在が付いて回るはずなのだ、だが、ここで美和と別れても、最初は罪悪感で胸が痛むだろうが、すぐに美冴さんの魅力に魅了され、美和のことは忘れてしまうことであろう。
これは致し方ない現実なのだ。
そして、美冴さんとはこれからほぼ毎日、仕事でも会う、顔を合わせるのである。
そうなると自ずと答えは出てしまうのである…
