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シャイニーストッキング

第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2

 204 俊敏な反応

 無意識の衝動といえた。
 わたしはチンポを掴み、唇に含み、しゃぶってしまったのである。

「あっ…
 ああ、み、美冴さん…」
 和哉は思わずビクンと震え、そう喘ぎを漏らす。

 そしてわたしは慌てて和哉の口元に右手を覆い被せる。

 ごめんっ…

 何も、なにも言わないで、訊かないで…

 その右手はまさしく言い訳の行動の動きといえる。

 わたしは、和哉が…

 そしてその象徴であるチンポが…

 行き場を無くしてビクンビクンと脈打ち、震えているのを見た瞬間に、無意識に、衝動的に、咥え、しゃぶってしまったのだ。

 ジュルッ、ジュボ、ジュル…

「ぁ、ぅ…ぅ、ぃ…ぁぁ…」

 和哉は押さえている右手の隙間から喘ぎを漏らし、フェラの快感に身悶える。

「ぁ、ぅ、ふぅぅ…ぁぁ…」

 わたしは黙ってしゃぶり続けていく。
 今更、止めるわけにもいかず、そしてまた、言い訳もできない。
 ただ黙ってしゃぶり、和哉をイカせるしか、イカせてあげるしか無いと考えていた。


 すると和哉は意を決したかの様に突然動いたのだ。
 スッと口元を塞いでいるわたしの右手を握りながら退かし、上体を起こそうと腹筋に力を込めてきたのだ。

 和哉の反撃である…
 だが、わたしも俊敏に反応する。
 いち早く和哉の動きを察知し、退かされた右手で彼の腹筋を上体を起こさせないように押さえたのである。

「あっ、えっ」
 このわたしの俊敏さに、和哉も思わず声を出した。
 そして上体は起こせないままに、再び仰向けになり、わたしのフェラに身を任せる。

 ジュルッ、ジュボ、ジュル…

 そしてわたしは顔を上げずに、無言のままにフェラを続けていく。

「え、な、なん…で…」
 和哉はそんなわたしの行動に意味が分からないようで、思わず動揺の声を漏らしてきた。
 そして、再び、右手で和哉の口元を押さえたのである。

 何も訊かないで、話し掛けないで…

 なぜなら…
 何を言っても言い訳になってしまうし、自分が恥ずかしくてとても和哉の顔を見られないからである。

『もう…しないよ…』

 その自分の言葉がグルグルと脳裏を駆け巡っていた。

 自分で言ったくせに…

 わたしは甘いのだ…

 そしてこうして和哉を迷わせてしまうのである。





 

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