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シャイニーストッキング

第8章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一

 47 合言葉…

「コッペって、今もモテるでしょう?」

「え、いや…」
 突然のその問い掛けにギクっとしてしまう。

 その瞬間に、ゆかり、美冴、律子という三人の顔が浮かび…
 とても三股掛けてるなんて言える訳がない。


「あっ、ほらぁ、図星なんだわ」
 また、悪戯っ子の目に変わる。

 そしてドキッとしてしまう…


「なんか…嫉けちゃうなぁ」
 そして再び妖艶な艶気の大人の女の光りに変わった。
 
 そうなんだ…
 彼女は昔からクリッとした、大きな目をしているのだ…
 そして、それが昔から私の心を魅了して止まない…のであったのである。

 初めて会ったあの夜に…

 私は一瞬にしてきょっぺの、その目に、瞳の魅力に魅了されたのだ…

 ドキドキと心が騒めき、そして奥からウズウズと疼きを感じてきていた。

 それは…

 一瞬にして妖艶な、大人の魅力を放ってきたからなのと…

 そして、あの、昔の、幼いながらも夢中になって愛し合った、あの頃の情景が蘇ってきていた…からであったのだ。

「あっ」
 そして彼女はスッとテーブルに置いた私の手に触れてきて、見つめてきたのである。

 あっ…

 今度は、その彼女の大きな目は、欲情に濡れた艶気の輝きを放ってきたのだ。

 ドキドキ…

 ウズウズ…

 その目を見た瞬間、私の騒めきと疼きが一気に昂ぶる。

「き、きよっぺ…」
 そう呟き、手を握り返す。

「うちに…、家においでよ…」
 すると、彼女がそう囁いたのだ。

 ああ…

 そして、私の心が一気に震え、揺れる…

 なぜならば、その言葉はあの頃の、禁断の、魅惑の逢瀬の合言葉であったから…

「マンション…借りてるのよ」
 彼女は、きよっぺは、そう囁く。

 やはり…

 運命の再会であったのだ…





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