屋上にいたヤンキーくん
第1章 「俺と付き合ってくれね?」
なに言ってんだ…俺。
いやいや…
俺と付き合ってくれね?
って言ったよな…。
「あ…いや…ち、違うくて…その」
舌まわってねぇな…俺。
きょとんとしている俺がいきなり告った女が目の前いる。
どうする…この空気。
「あの…な、名前は?」
「えっ?」
いきなりしゃべりだした。
「お、俺の?」
「うん…」
「俺は園山叶太だけど…」
「私は…竹内紀衣です」
普通の会話?
もしかして俺の言ったことスルー?
それならそれでいいけど…。
「あの園山くん…考えさせてくれない?」
スルーされてねぇー。
考えさせてくれないかぁ…。
「分かった…」
俺は屋上をあとにした。