テキストサイズ

綺麗なあの人に抱かれたい!

第1章 一夜限りの男、見つけました。

 私が男を部屋に寄せ付けないのと同じように、私も男の部屋へは行かない。
 男と会うのはあくまでも遊び。深入りはしない。プライベートな空間に足を踏み入れない。
 だから、部屋には行かない。

 それに一度だけ、危ない目にもあったから。



 数年前、少しだけ気を許してしまった男に誘われて部屋にお邪魔したら、そこにいた彼の友達らしき男数人に襲われかけた事があった。

 生憎私は、剣道に柔道、合気道の有段者という隠れスキルを持っている。男数人に襲われようが、余裕で張っ倒せる自信もある。実際、その場で全員叩き潰した。
 とはいえ、恐怖が無かった訳じゃない。
 怖い思いをしたから、あれ以来、男の部屋には行かない事を徹底してる。

 それでも男遊びをやめない辺り、自分は相当頭イカれてるな、って思うけど。

「うーん……まあ、いいや」

 あの人がそんな乱暴を働くとは思えない。初対面なのに、どうしてかそう思えたけれど、それでも、もし何かあったら逃げればいい。それが出来るだけのスキルと経験が私にはある。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ