綺麗なあの人に抱かれたい!
第1章 一夜限りの男、見つけました。
───過去の経験談から言わせてもらうと、顔のいい男は総じてセックスが下手すぎる。
「っあ、ん、やば、気持ちい……っ!」
ビクンッ、と腰が弓なりに跳ねる。
何度も抜き挿しを繰り返す指にイかされ続けたカラダは、とろんとろんになるまでに蕩けきっていた。
早く、はやく欲しいと子宮が泣く。
下半身に溜まる熱を放出したくて、私は甘い声で覆い被さっている男におねだりする。
「ね、早くいれて……?」
「……っ、奈々ちゃんがそう、言うなら」
目の前の男の顔が嬉しそうに頷く。快楽を求めているその表情の、なんとだらしない事。
でも、この顔が好き。
私を抱きたくて、私を散々喘がせたくてイかせたくて、そして自身も早く挿れたくてたまらない、そんな顔。強く求められている感覚が、私の欲情を満たしてくれる。