甘い蜜は今日もどこかで
第5章 【もし間に合うのなら】
「い、良いんですか……?ていうか、僕、我慢出来ないです……もう、多分」
やっと…………やっと意思表示してくれた。
涙出そう、ヤバい、明日まだ撮影なのに。
「ねぇ、もうそれって好きなんだよね?私のこと……付き合う、で良いの?」
「待って、それは……また後日……いや、もう隠しようがありませんね、ちゃんとした場所で、ちゃんとしたシチュエーションで言いたかったんですけど……何もかもグダグダですみません」
「え、え、ちゃんと言ってよ……そういうの、シチュエーションも大事かも知れないけどちゃんとした言葉で伝えるのが一番効果あるって知らないの?」
正面から全部を包み込んでくれるハグ、見つめ合ってやっと男になってくれました。
「好きです……椿さんのこと、出逢った時からずっと……失うのが怖くて言えずにいたこと、すみません……こんな僕ですけど、傍に居てくれますか…?僕だけの恋人になってください」
いっぱいいっぱいになるのかと思いきや、結構伝えてきてくれる。
「出逢った時からって……随分ひた隠しにしてきたんだね?ふーん、そっかそっか、惚れてたんだ?私に」
ニヤニヤしたら「惚れてます、知ってたくせに」ってキスしてきた。
ありがとう、明日もこれで最大限の力を発揮出来るわ。
ジロウが潤わせてくれたから、最後まで見ててね。
「あ………ダメ、もう1回」
離れようとするジロウに何度もお強請りしちゃった。
明日は本当に腫れるほどキスしてね。