テキストサイズ

もうLOVEっ! ハニー!

第20章 秘密のシャーベット


 スライドされるだけで腰が浮いて、くぐもった声が上がってしまう。
 ぬちぬち、と音が耳まで犯していく。
「えらい濡れとるね……どこが好き?」
 耳たぶを舐めた舌先が中に入ってくる。
 ジュプ、と音が脳まで揺らして気持ち良さに震えてしまう。
「言わんくても俺は覚えとるよ。かんなは、ここいじめられるんが好き」
 曲げた指先をグググと押し当てながらその場所を擦られて、訳がわからないほど体が跳ねてしまう。
「っああ、き、もちいっ」
 速度が増して、ただ気持ちいいと何度も叫んでしまう。
「な、気持ちええね。いつも可愛いけど、今のかんなが一番可愛い」
 二本に増えた指が今度は掻くようにそこを攻める。
 部屋はすっかり暗くなって目を開けても閉じても、その快感にだけ意識が集中する。
 もっと激しく、と求めてしまいそうになる。
 犯し尽くすように耳の中も水音で溢れてる。
 両手を岳斗の背中に回して、すがるように掴んだ。
「そうそう、ちゃあんと掴んで。もっと気持ちよくしてあげるから。ほら、脱がすから腰上げて。うん、ええ子」
 言い聞かせるような優しい口調に、つい足先まで従ってしまう。
 下着まで脱いだ下半身はあまりに無防備で、シーツまで液が滴ってるんじゃないかと不安になる。
 手が離れたかと思うとジッパーの音がして、ドキドキと感触を待ってしまう。
 サイドテーブルのライトが点いたかと思うと、引き出しを開いて、中から何かを探りとる。
 照らされた笑顔に、この人にこれから抱かれるのだと鼓動が早まる。
 小さな袋を歯で噛み切ると、何かを思い出したように岳斗が呟いた。
「心配せんでも避妊はしとるっつうの……なあ?」
「え、その」
「こっちの話。脚開いて」
 ゴムの上から何度か手で扱いてから、熱い先端がぐっと押し当てられる。
 ちゅ、と唇を重ねてから、吐息がぶつかる。
「かんな、今更やけど怖くない?」
「ない、です」
「よかった」
 ズズッとあまりにも一気に入ってきた衝撃に、仰け反ってしまう。
「っは」
 なんとか声だけは抑えようと自分の人差し指を噛む。
 ぎゅうっと両腕で抱かれて、その温かさに呼吸が落ち着いてくる。
 密着した体が汗ばんでる。
「岳斗、さん?」
「悪い。たぶん……動いたら、俺、止まらんから。いったんハグさせて」
 嬉しい言葉なのに、この後を考えると脳が焼けそうになる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ