もうLOVEっ! ハニー!
第4章 暴露ゲーム開始
部屋に戻ると、入口に陸がもたれていた。
「大丈夫か」
何気ない口調で。
本当に気が利く奴。
だから、咄嗟に反応できない。
「まあ……大丈夫じゃねーの?」
「今夜は飲まね? 汐里アニキが置いてったワインがあるんだ」
にやりと笑ってボトルを掲げる。
「悪い子だな、三陸」
「お前ほどじゃねえよ」
朝になり、食堂に入ったところで鳥肌が立った。
いや。
大丈夫。
別に、ただあいつがいるだけだ。
自然な素振りでそこに座っている弟に目眩がしそうになる。
まるで、家に帰らされたみたいな錯覚。
クソ。
弟如きに。
リン。
ベルの音に振り向くと、そこに美弥とかんなが立っていた。
「しーちゃあん! ちょっとお願いがあるんだけど」
「どうした? お嬢さん方」
厨房から汗を拭きながら汐里が出てくる。
「かんなが具合悪いから部屋で食事したくて。二人分持って行っていい?」
「ああ。わかった」
顔色が悪いかんなは、視線を一点に集中させていた。
まだ余韻に震えるベルに。
まるで、絶対に目を向けてはいけないものでもあるように。
ざわりとした。
かんなから並行して視線をつばるに移す。
嗤っていた。
かんなを見て。
あの感情の出さない弟が、心底愉快気に。
もちろん意識しなければ気づかない程度。
けど、確かに。
かんなを見て、笑っていた。
「こばる? 手、止まってんぞ」
陸が不審そうに言う。
「あ? ああ、なんでもねえ」
ドクドクと脈打っている。
なんだ。
この嫌な感じ。
かんなとあいつにどんな関係があったんだ。
昨日の歓迎会を思い出す。
ひたすらつばるを避けていた彼女。
そして、さっきの表情。
なにかが繋がった気がした。
「大丈夫か」
何気ない口調で。
本当に気が利く奴。
だから、咄嗟に反応できない。
「まあ……大丈夫じゃねーの?」
「今夜は飲まね? 汐里アニキが置いてったワインがあるんだ」
にやりと笑ってボトルを掲げる。
「悪い子だな、三陸」
「お前ほどじゃねえよ」
朝になり、食堂に入ったところで鳥肌が立った。
いや。
大丈夫。
別に、ただあいつがいるだけだ。
自然な素振りでそこに座っている弟に目眩がしそうになる。
まるで、家に帰らされたみたいな錯覚。
クソ。
弟如きに。
リン。
ベルの音に振り向くと、そこに美弥とかんなが立っていた。
「しーちゃあん! ちょっとお願いがあるんだけど」
「どうした? お嬢さん方」
厨房から汗を拭きながら汐里が出てくる。
「かんなが具合悪いから部屋で食事したくて。二人分持って行っていい?」
「ああ。わかった」
顔色が悪いかんなは、視線を一点に集中させていた。
まだ余韻に震えるベルに。
まるで、絶対に目を向けてはいけないものでもあるように。
ざわりとした。
かんなから並行して視線をつばるに移す。
嗤っていた。
かんなを見て。
あの感情の出さない弟が、心底愉快気に。
もちろん意識しなければ気づかない程度。
けど、確かに。
かんなを見て、笑っていた。
「こばる? 手、止まってんぞ」
陸が不審そうに言う。
「あ? ああ、なんでもねえ」
ドクドクと脈打っている。
なんだ。
この嫌な感じ。
かんなとあいつにどんな関係があったんだ。
昨日の歓迎会を思い出す。
ひたすらつばるを避けていた彼女。
そして、さっきの表情。
なにかが繋がった気がした。