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碧と朝陽

第11章 SM部屋で我慢

「ほんと可愛いね、朝陽」

碧は耳元でそう呟いたかと思うと

ふーーーっ

急に耳に息を吹きかけてきた。

「ひっっ」

俺は予想していない急な刺激に驚き、

ぴゅるるっ

…………イッてしまった。

「あ、あう……ご、ごめ……」

言いつけを守らず俺は咄嗟に謝ろうとするが、やっとイケた快感から身体が震え思うように声が出ない。

直接触られる前にイッてしまった俺のモノは、刺激が足りなかったのか、いまだにピクピクと脈打っている。

「イッちゃったの?」

耳元で低く言われる。
背中にツーっと冷たい汗が流れるのを感じた。

「あお、ごめんなさ………」

俺は碧の方に視線を向ける。

「お仕置きだね」

そこには待ってました!とばかりにニコニコの碧がいて、俺は血の気が引いた。

「あれ、使ってみようか、朝陽もずっと気になっているようだったし」

碧は、あのX型の拘束器具を指差す。

「え、や、やだ!!!あれはやだ!!!」

俺は慌てて首を横に振る。

「んー??そりゃ嫌でしょ。お仕置きだもん。」

真面目な顔で言う碧には、もう何言っても無駄そうだ。
碧はXの方まで歩いていく。

「Come(来い)」

「え、」

さっきの"come"とは違う。強くて重いコマンド。
俺の身体が期待と不安で震え始める。

従うしかない俺は恐る恐る碧の方に歩いていく。

「手、万歳して」

俺が無言で手を上げると、Xの上の部分に両手を拘束された。

そのまま足も枷に繋がれる。

全てを碧に晒したまま身動きが取れなくなって俺は羞恥で死にそうだった。

「お仕置き、頑張ろうね」

碧は俺のお腹をするりとさすりながらそう微笑んだ。

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