
碧と朝陽
第2章 出会い
グッと碧に引っ張られ、俺たちはカフェを後にした。
人気のない公園のベンチに座らせられる。
「ちょっと待っててね」
碧が気を使って選んでくれたのだろう。ホテルやら家やらに担ぎ込まれなくてよかった。
嫌な過去がフラッシュバックする。
怒鳴り声と執拗な暴力、やめて、と言ってもやめてくれない、セーフワードのないプレイ。
高校の頃は地獄だった。
「大丈夫?これ、水」
自販機で買ってきてくれたのかペットボトルの水をこちらに渡してくる。
「ありがとう…」
それを受け取ると、一口口に含んだ。
冷たい。
熱っていた身体が段々と落ち着いてくる。
「少しは落ち着いたかな…?ごめんね、あんな場所であんなこと…」
申し訳なさそうな碧。良い奴だな。
「いいや、心配して話しかけてくれたんだろ?助かったよ」
「いや俺は何も…。朝陽、相手はいないの?」
相手、というのはプレイや触れ合いなどで欲求を満たし合う特定のDomはいないのか、ということだろう。
「いない」
「え、じゃあどうやって発散してるんだよ」
「気合い…??」
碧が目を丸くする。
「そんなの身体に悪いだろ!!」
「しょーがないだろ」
別にプレイをしなくたって生きていける。今は欲求や、欲求不満から起こる身体の不調を抑える薬がある。しっかりと飲んでいればなんの問題もない。
医者には相手を作ることを勧められるが…。
「俺と試してみない?」
ぶっ
思わず水が口から出そうになる。
うげぇ汚な〜とかなんとか碧が言ってるがそんなのは気にならなかった。
「い、今なんて!?」
「だから、俺と試してみない?って。俺直感には自信があるんだ。朝陽と俺は相性がいい!」
自信満々にそう言われる。なんなんだこいつ。
「いやいや、お前みたいなイケメン、わざわざ俺を相手にしなくなって、もっと良いやついるだろ…」
そう俺が言うと不服そうな顔をされる。
「なんだよそれ、俺は今日朝陽に会って、朝陽のことが気に入ったんだ。朝陽がいい!」
思わず笑ってしまう。
駄々をこねるような言い方をする碧が面白い。
顔は良くて大人びてるのに、小さな子どもみたいだ。
人気のない公園のベンチに座らせられる。
「ちょっと待っててね」
碧が気を使って選んでくれたのだろう。ホテルやら家やらに担ぎ込まれなくてよかった。
嫌な過去がフラッシュバックする。
怒鳴り声と執拗な暴力、やめて、と言ってもやめてくれない、セーフワードのないプレイ。
高校の頃は地獄だった。
「大丈夫?これ、水」
自販機で買ってきてくれたのかペットボトルの水をこちらに渡してくる。
「ありがとう…」
それを受け取ると、一口口に含んだ。
冷たい。
熱っていた身体が段々と落ち着いてくる。
「少しは落ち着いたかな…?ごめんね、あんな場所であんなこと…」
申し訳なさそうな碧。良い奴だな。
「いいや、心配して話しかけてくれたんだろ?助かったよ」
「いや俺は何も…。朝陽、相手はいないの?」
相手、というのはプレイや触れ合いなどで欲求を満たし合う特定のDomはいないのか、ということだろう。
「いない」
「え、じゃあどうやって発散してるんだよ」
「気合い…??」
碧が目を丸くする。
「そんなの身体に悪いだろ!!」
「しょーがないだろ」
別にプレイをしなくたって生きていける。今は欲求や、欲求不満から起こる身体の不調を抑える薬がある。しっかりと飲んでいればなんの問題もない。
医者には相手を作ることを勧められるが…。
「俺と試してみない?」
ぶっ
思わず水が口から出そうになる。
うげぇ汚な〜とかなんとか碧が言ってるがそんなのは気にならなかった。
「い、今なんて!?」
「だから、俺と試してみない?って。俺直感には自信があるんだ。朝陽と俺は相性がいい!」
自信満々にそう言われる。なんなんだこいつ。
「いやいや、お前みたいなイケメン、わざわざ俺を相手にしなくなって、もっと良いやついるだろ…」
そう俺が言うと不服そうな顔をされる。
「なんだよそれ、俺は今日朝陽に会って、朝陽のことが気に入ったんだ。朝陽がいい!」
思わず笑ってしまう。
駄々をこねるような言い方をする碧が面白い。
顔は良くて大人びてるのに、小さな子どもみたいだ。
