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碧と朝陽

第18章 朝

朝陽side

ご満悦でフレンチトーストを食べる碧を眺める。

「美味しいか?」

「うん、美味しいよ」

柔らかく微笑まれ、少し恥ずかしくなる。

「あ、あのさ、今日の予定は…?」

俺は慌てて話題を変えた。

「ああ、んー、強いて言うなら朝陽と出かける予定があるかな?」

揶揄うように言う碧。今日はやけに機嫌がいい。

「な、なんだよそれ……」

当たり前のように、今日を一緒に過ごすと言ってくれたことに嬉しく思う自分がいる。

俺、ほんとどうしたんだろ。

「どこ行きたい?」

碧は俺に優しく尋ねる。
どこと言われるとパッと浮かばない。
なんとなく目線を下にすると、机の上にあるチラシが目に入った。

「猫カフェ…」

猫カフェのドリンクサービス券がついたチラシだ。

「猫カフェ?」

「うん、ドリンクサービス券があるんだ」

「え、いいじゃん!猫カフェ行こうか!」

碧はチラシを見ながら嬉しそうに言う。

よかった、猫苦手じゃなくて……
俺は猫好きだが、碧はそうとは限らないし、アレルギーの可能性だってあった。

準備する!洗面所借りるね!と楽しそうに机を立った碧を見て、ほっと胸を撫で下ろす。

砂糖のたっぷり入った珈琲を飲みながら、窓のほうに目をやると、気持ちの良い青空が広がっていた。

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