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どうして僕たちが…

第5章 純と相沢さん

柊一side
でも、僕のきっと大丈夫だという期待を裏切るかのように様々な異変が起こった。
いや、異変どころの話じゃない。
周りに危害を与え出したのだ。
僕が怪我してから3週間後のこの日、僕は教室棟の階段を上がっていた。
その時だった。

バタバタバタ…ドサッ!

何かが落ちる音…何か重いもの…
嫌な予感がする。
僕は階段を駆け上がる。
そこには見慣れた茶色の髪の男子学生が倒れ込んでいた。

「純!」

グッタリと階段の下でうつ伏せに倒れている。
慌てて抱き起こす。
イケメンのキリッとした顔の瞳は閉じられていた。

「純、大丈夫か?おい、純!」

「っ!」

ゆっくり目を開けて顔を顰めた。
良かった、大したことないみたいだ。
しかし、その後、純から話を聞いて僕は顔から血の気が引いた。

誰かに突き飛ばされたと言ってた…

それだけでは無かった。
その1週間後には今度は相沢さんが道路に突き飛ばされ、車に轢かれかけたというのだ。
そこに偶然通りかがった如月が思い切り相沢さんを歩道の方へ引き寄せたため、無傷で済んだとのことだった。
背後から突き飛ばすという全く同じ手口。
それに加えて灰音から聞いたポルターガイスト事件、美奈から聞いた不幸の黒板事件。
いよいよ、これは事件性があるとしか思えなくなった。
しかも、みんな、僕の知り合いばかりだ。
取り敢えず初めから何があったかということを整理しようと思った。
僕が向かったのはあの人気の無い古い校舎の日の差し込む小さな教室。
今度は頭を殴られないように細心の注意を払いながら…。

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