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どうして僕たちが…

第3章 灰音

灰音side
最近おかしなことが起こった。
それは幼馴染で同級生の友達の北条柊一が貧血で倒れて頭を怪我してから数日後のことだった。
私はその日、図書館に借りた本を返しに行き、ついでに調べ物をと思って、大きな図書館の中でも最上階へ行った時だった。

「え…?」

最上階はひどいあり様だった。
本は乱雑に本棚から出され、散乱した状態。
その本もページが破られていたり、引き裂かれていたりととても読める状況じゃない。

「ポルターガイスト…じゃないよね?」

この際、すぐに1階にいる司書の先生にでも知らせるのが正解みたい。
私は急いで階段を駆け降りていった。

「それで結局、何が起こったか分かったの?」

「さあ?誰かの悪戯としか。悪質よね、全く。」

私は相沢瞳さんに図書館の事件について話していた。

「全く、この前は柊一くんの怪我、今度は水沢さんのポルターガイスト事件。2人とも…」

「ただの偶然じゃないの?これで相沢さんや美奈や純や如月くんにも何かあったら、それこそ事件性を疑うけどね。」

「縁起でも無いこと言わないでよ…」

さすがに柊一はただ貧血起こして倒れて打ちどころ悪くて怪我しただけだし、私のはただの悪戯。
さすがに何も関係ないし、これ以上おかしなことは起こらないと思う。
きっと大丈夫だと…

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