
paradise lost
第1章 overture
それを見た俺は思わず顔を顰めた。俺は砂糖とミルクを入れずに、コーヒーを飲む、程良い苦味と芳しい香りが俺の苛立ちを和らげてくれる。
「………実は今日、学校でさ?」
「…………うん…」
少し落ち着いた俺は芳樹に今日学校で会った事を伝えるために言葉を探す。芳樹はしどろもどろになる俺に優しい眼差しを向けながら、俺が話してくれるのを待つ。
「………ソウに会ったんだ…」
「………蒼くんに…?」
俺は震える声で芳樹にソウに会った事を伝える。いきなりの再会を聞かされた芳樹は俺の異変の原因を悟った。
「そうか…でも良く入学初日に蒼くんと同じ学校だって分かったな?」
「アイツが新入生代表だったんだよ」
なるほどと芳樹は頷いた。俺は壇上に上がって凛々しく挨拶をしたソウを思い出す。キレイで格好良いソウに体育館の人の殆どがソウに見惚れていた。当然俺もソウを喰い入るように見ていた。
「でも、来栖学園の新入生代表は座学と実技の総合が一番高い生徒が選ばれるって聞いたけど」
有名、名門だけあって小学校から輝かしいコンクールの優勝者も多くいた筈のなのに、そんな中で新入生代表を勝ち取るのは至難の業で…。だからこそ、兄として、好きな人として鼻が高かった。本当は悠理に自慢したいほど嬉しかった。
「……それで蒼くんとは話せたのかい?」
「………………………」
芳樹の核心をピンポイントで突く質問に俺は思わず黙り込んでしまう。芳樹は思わず沈黙してしまった俺に自分の質問が地雷だった事を悟り、額を手で押さえた。
「話し掛けたけど無視された」
「そうか…」
芳樹はなんで俺が不機嫌かを知って、ため息を吐いた。ソウを再会して浮かれていた俺はソウに無視されて、冷や水をぶっ掛けられた。予想していた罵声も、再会を喜ぶ事も何もなかった。ただ嫌そうな顔をして俺を避けただけだった。視界にも入れてくれないならいっそ罵声をぶつけられた方が良かった。
「………他に蒼くんのことで何か気になった事はなかったか?」
これ以上ソウの事を深堀りするのはリスクに思えた芳樹だが、そもそもソウの存在そのものが俺の地雷そのもの…ソウ関係で俺にリスクのない話なんてない。芳樹はそう覚悟を決めて俺の話に耳を傾ける。
「………実は今日、学校でさ?」
「…………うん…」
少し落ち着いた俺は芳樹に今日学校で会った事を伝えるために言葉を探す。芳樹はしどろもどろになる俺に優しい眼差しを向けながら、俺が話してくれるのを待つ。
「………ソウに会ったんだ…」
「………蒼くんに…?」
俺は震える声で芳樹にソウに会った事を伝える。いきなりの再会を聞かされた芳樹は俺の異変の原因を悟った。
「そうか…でも良く入学初日に蒼くんと同じ学校だって分かったな?」
「アイツが新入生代表だったんだよ」
なるほどと芳樹は頷いた。俺は壇上に上がって凛々しく挨拶をしたソウを思い出す。キレイで格好良いソウに体育館の人の殆どがソウに見惚れていた。当然俺もソウを喰い入るように見ていた。
「でも、来栖学園の新入生代表は座学と実技の総合が一番高い生徒が選ばれるって聞いたけど」
有名、名門だけあって小学校から輝かしいコンクールの優勝者も多くいた筈のなのに、そんな中で新入生代表を勝ち取るのは至難の業で…。だからこそ、兄として、好きな人として鼻が高かった。本当は悠理に自慢したいほど嬉しかった。
「……それで蒼くんとは話せたのかい?」
「………………………」
芳樹の核心をピンポイントで突く質問に俺は思わず黙り込んでしまう。芳樹は思わず沈黙してしまった俺に自分の質問が地雷だった事を悟り、額を手で押さえた。
「話し掛けたけど無視された」
「そうか…」
芳樹はなんで俺が不機嫌かを知って、ため息を吐いた。ソウを再会して浮かれていた俺はソウに無視されて、冷や水をぶっ掛けられた。予想していた罵声も、再会を喜ぶ事も何もなかった。ただ嫌そうな顔をして俺を避けただけだった。視界にも入れてくれないならいっそ罵声をぶつけられた方が良かった。
「………他に蒼くんのことで何か気になった事はなかったか?」
これ以上ソウの事を深堀りするのはリスクに思えた芳樹だが、そもそもソウの存在そのものが俺の地雷そのもの…ソウ関係で俺にリスクのない話なんてない。芳樹はそう覚悟を決めて俺の話に耳を傾ける。

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