
幽霊の悩み事
第1章 幽霊の悩み事
僕は松本司が学校から出てくるのを待った。単刀直入に相沢はるかのことを伝えると、松本はニヤリと笑った。
「それは神職としての君の自己満足だろ? はるかは俺といることを望んだ。それがはるかの幸せだ」
「でも彼女が悪霊になったら、あなたを殺すかもしれませんよ?」
「それは大丈夫だよ。はるかの魂は人形に入ったから」
「えっ……!?」
どうりで相沢はるかの姿が見えないと思った。
「はるかは喜んでいたよ。器があれば、俺に触れることができるんだから」
狂ってる。
だけど、それを彼女が望んだことなら……。
僕は幽霊の悩みを聞くことしかできない。何が正解で、何が不正解かわからない。
人の……幽霊の幸せなんて、僕が決めることじゃない。
でも……。
「それは神職としての君の自己満足だろ? はるかは俺といることを望んだ。それがはるかの幸せだ」
「でも彼女が悪霊になったら、あなたを殺すかもしれませんよ?」
「それは大丈夫だよ。はるかの魂は人形に入ったから」
「えっ……!?」
どうりで相沢はるかの姿が見えないと思った。
「はるかは喜んでいたよ。器があれば、俺に触れることができるんだから」
狂ってる。
だけど、それを彼女が望んだことなら……。
僕は幽霊の悩みを聞くことしかできない。何が正解で、何が不正解かわからない。
人の……幽霊の幸せなんて、僕が決めることじゃない。
でも……。
