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国家特別プロジェクト

第1章 オリエンテーション

広いホールに集められた男女六十人。

ホールの中には、横十列・縦六列で机と椅子が均等に並べられていた。
まるで学校の教室を何倍にも拡張したような光景だ🏫

壇上に備えつけられた大きな黒板には座席表が貼られていて、参加者は一人ひとり確認しながら自分の場所へ向かっていく。

私の席は前から三列目の中央寄り。

あちこちで椅子の脚が床を擦る音や、机に手を置く小さな音が響き、静かな空間にじわりと広がっていく。
緊張のせいか、ただ腰を下ろしただけなのに、胸が小さく跳ねて落ち着かなかった🥶

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