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先生とアイツ

第20章 *タクの心

本当は



俺のモノにしたかった。


でも、俺の腕の中で泣く亜友を

俺のものにはできなかった。


心が痛くて、亜友が愛しくて。

この時間が止まればいいと思った。

「タク……
ごめんね。


ありがとう」

さっきまでの涙はウソみたいに
亜友は笑った。

「俺、あきらめないからな」

「!!」

亜友の顔がだんだんと赤く染まる。

「……知らない!」

口ではそう言っているくせに、亜友は笑っていた。


この関係が続いてほしい。

でも……

このままは嫌だ。

俺の中の歯車。


進むべき方向を教えてくれー………

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