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先生とアイツ

第2章 *体育祭

「じゃあ… 2番が5番に…」

私…2番だ。

「ほっぺちゅー」



『えぇっ!?』

私達の声がハモった。

その相手は…

「せ、先生…?!」

静沢先生だった。

「ちょっと待て!俺は…」

「センセっ♡問答無用だょ」

智香が先生に言った。

「ち、智香ぁ~…」

私は智香に助けを求めた。

「あゆ!ここはやるしかないよ!」

「う゛ぅ…」














…ちゅ



「…え」

私…してない…
私の顔は先生の顔をそれていた。

「賢斗っ…!」

変わりに、賢斗が先生とキスをしていた。

「…」

「…」

『うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ』

2人して…
なにしてんのよ…

「賢斗!ちょっと来て!」

私は賢斗の腕を引いて、廊下に出た。

「何してんの…」

賢斗は黙って顔を洗っている。

「賢斗!?」

「うるさいなぁ」

「うるさくないよ!」

うるっ。私の目に涙が溜まる。

「あ、あゆ?!」

賢斗が焦って言った。

「わ、ごめんって!怒鳴ってごめん!」

「そうじゃないよぉ…」

キッ!私は賢斗を睨んだ。

「私なんかかばらなくってよかったのに…」

「あゆ…ごめんって!」

ギュッ!
賢斗が私を抱きしめた。

えっ?!
ドキ。こんなこと初めてで…

私はどうしていいか分からなくなってしまい
なすがまま、固まっていた。

「け、賢斗…?私もう泣いてないよ?」

「え?あ、あぁ…」

?どうしたんだろう、賢斗…

私は激しく波打つ心臓の音を、
賢斗に聞こえないようにしていた。

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