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新月

第11章 決着

新「母上……もう終わらせましょう」

「ヒャハハハ………嫌よ…まだ始まったばかりなのよ?」

新「分かりました………アナタを確実に…潰します」

「それでいいわ…私も…気兼ね無く殺れる」

新「妖刀マサムネ…血を喰らえ」

「ヒャハハハ……来なさい」

新「何だ?……」

新「う゛っ」

「ヒャハハハ……いい子ねマサムネ」

新「どうして!!?」

「簡単じゃない…私が選ばれたのマサムネの持ち主に!だから私の手に握られているの」

新「マサムネ…」

「分からない子ね」

新「なるほど……僕が持ち主だ!と分からせてあげましょう」

「アナタには無理よ!マサムネの気持ちが分からないようではね」

新「マサムネの……気持ち…」

「マサムネ…私に力を!」

新「マサムネの……」

「ヒャハハハ!!」

カン!

新「……」

「どうして!どうして避けようとしないの!」

新「……」

キンッ

「どうして!」

カン!

新「……」

「私は敵なのよ」

新「……」

「早く殺してよ新!」

新「……」

「もう嫌なの」

新「……母上……」

?「困りますねぇ」

新「誰だ!!!!??」

?「貴方には彼を殺してもらわないと」

「嫌よ…私には出来ない」

?「ふむ……もう少し使えると思ってましたが……もう良いです」

?「さよなら」

新「待て!」


「待って……い゛やーー!!」


新「母上!!」

「ヒャハハハ」

新「母上?」

「ヒャハハハ」

新「……」

新「分かりました……」

「ヒャハハハ」

「ヒャ!」


母だったものが刀を振り下ろした

新「……」

幾度も振り下ろす

新「……」

カン!!

刀は一度も当たらず…地面に弾かれた

新「ありがとう…マサムネ…母上…」

「う゛う゛う゛う゛あ゛あ゛」

地面に弾かれた刀は宙を舞い新の前に突き刺さった

新「マサムネ……行きます…」

新「ハァ!!」

刀は母に突き刺さり、母は新にもたれ掛かる形になった


「ハァ…ゴメンね…一つも親らしい事してあげられなくて…辛かったよね…大きくなったね…早く結婚しなさいよ…それと…ありがとう…お父さんに宜しくね」

新「うん……うん」

「さよなら」

新「……ありがとう」

新「さよなら……」


地面に一粒の水滴がおちた


新は一人泣いた

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