テキストサイズ

××UnderDiary

第13章 疑似性行


「……せ……って」


 かすれた声で小さく呟かれた言葉に、爽真は「聞こえない」と口元に歪な笑みを浮かべてもう一度言葉を催促した。

 すると、真っ赤に充血している瞳からさらに涙を零して、悠理は懸命に口を動かした。


「いか、せっ……て……」

「どうやって?」

「なっ、でも……いい、からぁっ!」


 そう懇願するように叫ぶ壊れた少女に、爽真は愛おしげに眼を細めて頬への口づけを落とした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ