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第7章 戌原西地区の便利屋


「それとお前、最近露出度高すぎんだよ……。まだ五月だぞ?この分だと八月あたりにはキャミソールにショーパンってことに……」

「毎年そうしてるはずだけど」

「……あのなあ。あの格好に俺がどれだけムラム、じゃなくて、ハラハラしてるかわかってんのか?」

「とりあえず矢代くんが私に欲情してる変態だってことは再認識できたよ」


 と、そんな会話を繰り広げて、悠理はリビングへ通じる扉へと向かう。

 文芽ほどではないが、千尋は千尋で勘がいい。

 平然と振る舞っていなければ学校で何かあったのかと問い詰められるに決まっている。

 それに、千尋はなんだかんだといいつつ自分を妹のようにしか可愛がっていないだろうと悠理は思っていた。

 それはこの四年の歳月で十分に知り得ていると、そう感じていたのだ。

 だから文芽ほどの警戒心を抱こうとはしなかった。

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