
パプリカより甘いカレ。
第2章 恋はピーマンとパプリカ
その日の夜、
先生から電話が来た。
「はい、もしもし」
「よお、やってるか」
電話ごしの先生の声は
いつもより低く感じた。
「もう終わりましたよーだ」
「ははっ、ハーゲンダッツ強いな」
違うし、先生いるからだよ。本当にほしいのは先生だし…
なんて言えないけど。
「明日からプリント二倍っつうことを伝えに電話した」
「ええ?!」
「たるむなよ?」
いつも二枚が四枚って
キツいなあ。
「わかりましたよ、とりあえずさようなら!」
なんかムカついたので、電話を切った
つもりだった。
