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好きって言って?

第1章 ありがとう。

-悠樹-

結衣があの怖い先輩と話しているところを
悠樹は見ていた。

悠樹は結衣がビクビク怯えていることに
気がついた。

確かに
あの見た目なら
結衣みたいなおっとりしている女子は怯えるだろうな。


悠樹は走り出していた。
そして
結衣の手を取り走った。

後ろから怖い先輩が怒鳴っている。

でも、悠樹は気にしていない。
結衣はまだ怖がっている。

『ここまで来れば大丈夫だろ?』

『うん。ありがとう悠樹』

『あ。うん。そんな怖かったのか?』
結衣の体はガタガタと震えている。

『あ。ごめん。悠樹には助けてもらってばっかりだね。
いつもありがとう。』

『結衣?泣いてる。』

『え?』
自然と結衣の目からは大粒の涙が落ちる。

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