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鬼畜の復讐2

第1章 栄光


二階堂拓真と若林あゆみは拓真の父親、二階堂暁の入院している病院にやってきていた。

「父さん!」
「お、拓真にあゆみちゃんか…」
寝ていた暁が上半身を起こした。

「寝てていいよ、父さん」
「大丈夫だ。拓真…おめでとう…」
「ありがとう、父さん。報告が遅くなってしまって、ゴメン」
「気にするな。報告はテレビで見たからな。四連覇か…大した息子だな。本当に俺の息子か?」
「ハッハッハッ、そんな冗談が言えるなら大丈夫そうだな」
「本当に。早く元気になってください、おじ様」
「あゆみちゃんに言われたら、早く治らないとな?」
「父さん。俺、プロ入りしたら、あゆみちゃんと結婚しようと思う」
「そうか!こりゃまた死ねない理由ができたな。拓真はともかく、あゆみちゃんの花嫁姿を見るまで、死ねないな」
「花嫁姿どころか、孫の顔も見せてやるよ、父さん」
「孫か…見てみたいな…拓真とあゆみちゃんの…」
寂しげに笑う暁。もう、残された命が少ない事を自覚している暁だった。

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