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第2章 関係

「俺の何処が好きなんだ? 顔か、性格?
ダチとして好きなら答えろよ」

「と、友達だから…友達として」

「だから、何処が!」

怒鳴るような声

焦っているかの様で、顔色が悪く額に汗が見えていた。

「えっと、あの…大丈夫ですか?」

「何が?」

「顔色が悪いです…」

そう言ったが、彼は離れてくれない。同時に苛立つ舌打ちの音がした。

「いいから言え」

何を求めて言っているかは私には分からないけど

一瞬だけ淋しそうに見えた表情が気になり、私は唇を動かしていた。

「長谷川君は、私と友達になるのが嫌かもしれませんが…
あの、や、優しい所が好きです…」

「はあ? 優しい俺が?」

言いながら、不思議そうな顔をする。だから私は続けた。

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