テキストサイズ

オレンジ

第2章 関係

雨に濡れて小刻みに震える小さな猫は、互いに寄り添い合っていた。

目にはめあにが着いていて、開かない目で“ニャ―”と鳴く。

(可哀想……)と同情するしか私には出来なかった。何故なら、家はマンションでペット禁止。それに母は動物ギライ

少しでも、子猫達が寒くないように私は自分のカバンからオレンジ色のタオルを取り出し
箱の中に入れた。

後は自分の花柄のカサをダンボールが濡れないように置いた。

それから、家に帰り8時頃に雨が酷くなり出していた。凄く子猫達が心配になった私はレインコートを着ると、急ぎ向かっていた。

でも、私が到着すると先に誰かが居た。その人はカサも持たずに、猫達が居るダンボールの前にしゃがんで見ていた。

更に良く見ると、同じ学校の制服…

それに何処かで見た事がっと、すぐに思い出した。

『長谷川律』学校内で要注意人物として知られている、噂通りだとしたら…

子猫達が危ない!?

でも、私も恐いので様子を見ることにしました。電柱の影から見ていると、いつもの気迫はどこへやら

優しい表情で子猫達を抱え上げていて、それから、私は彼の見方が変わった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ