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アリスは処女

第7章 恋のお悩み相談


「俺は昔からずっと好きな人がいます。もちろん今も好きです…。一緒に遊んだり、話したり…昔は結婚まで誓ったのに、ある男の存在が、それを簡単に踏みにじったんです…。その男は今、彼女の一番傍にいます。彼女もあの男を信頼している。もしかしたら、好きなのかもしれない…。俺は、彼女の傍に行こうとしました。でも彼女は完全に男の虜になっていた……。でも彼女は、あの男とは違う、昔から仲の良かった男と、ベッドの上にいた。それを目撃してしまった男だったが、彼女を責めたりはしなかった。その事を聞いた俺は、彼女に駆け寄った。だが彼女は男の胸で泣いていた。それを見た俺は、どうすることも出来なかった。彼女と男は何か…誰にも切れないような糸で結ばれているような気がしたんです…。この恋って……諦めるべきでしょうか…?」

「それは…あなた次第です。
見かけで決めることはあまり良くないことですよ」

「……やっぱり…そうですよね…!」

「本当に好きなら、
想いを伝えなさい…。
昔の約束……
本当はまだ覚えているかもしれないわ」

「はい!ありがとうございました!」


すると、バールは
勢いよく立ち上がり
部屋を出て行った。


「頑張ってね……」

私は後押しするかのように
小さい声でそう囁いた…。

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